二級河川小本川筋河川災害復旧助成事業測量調査設計業務委託
平成29年度~平成30年度 岩手県土木技術振興協会
建設コンサルタント部門
業務概要
平成28年8月の台風第10号豪雨により、二級河川小本川(下閉伊郡岩泉町尼額~門地内)で、洪水が溢水し、
河川護岸の倒壊、家屋・田畑の浸水、国道455号の被災や橋梁の流出による交通途絶など、甚大な被害が発生した。
このため、災害復旧助成事業により、河道拡幅や河道掘削等により流加能力を確保し、再度災害の防止を図る。
また、流木の橋梁部に堆積して流れが阻害され溢れた洪水により浸水被害が拡大したことを踏まえ、
流木対策(流木捕捉工)を整備する計画が立案された。
本業務は、①流木対策を行うために必要な調査・検討、②流木を効果的に捕捉池エリアに取り込めるような流入部の位置や形状などの諸元を水理模型実験により検討、③流木補足施設工(流木捕捉工及び渓流保全工)の詳細設計を実施したものである。
模型実験
本業務では、流木を効率的に捕捉池エリアに取り込める流入口の位置・形状、スリット形状等の
構造諸元を水理模型実験により設定した。
実験で設定した流木捕捉施設の最終形状での捕捉率は、最大で87.5%(Q=680㎥/s,流木長L=6m)
最小で65.8%(Q=469.7㎥/s,流木長L=12m)を示し、4ケースの平均捕捉率は78.5%であった。
また、根付流木・浮遊物投下時の流木捕捉率は、「根付流木+浮遊物」で若干低下するものの75.3%であった。
さらに、捕捉池周辺の土砂堆積を模型実験で確認した結果、新河道側は堆積傾向であるものの、
流入口は土砂で閉塞することはなく、また捕捉池に流入する土砂量は少ないことが分かった。
■流木捕捉工模型実験 (youtube.com)
■流木捕捉工(完成) (youtube.com)
■流木捕捉工(出水時) (youtube.com)